フリートーク
沙羅双樹の木は日本でも見られるらしい。
以前にも書いた事があると思いますが、大学時代は能楽部に所属していました。 当時から下手くそダメダメな半幽霊部員で、舞台を見に行く事もなくなって久しいのですが。
平家物語と源氏物語は能の曲の元ネタとしてかなりの割合を占めます。 前者の場合、ほとんどの物語は、死後に六道のうちの修羅道に落ち永劫に戦いを繰り返している武者が旅の僧に弔いを依頼するというものです。 源氏の武者の場合それでも勇ましいのですが、平家側の場合は京でほとんど貴族化して風流を愛でる生活をしていたものが戦いの渦で命を落とすという悲哀含み。 自分もそういう平家の若人を題材にした能楽の仕舞をいくつか舞わせていただきました。仕舞とは1時間から2時間の曲の中からハイライトだけを抜き出して(2分〜10分)独立して舞台にのせるものです。オペラ歌手がアリアを歌うようなものだと思って頂ければと。 下級生の頃、上級生が水に身を投げる武者を舞ったとき、水しぶきが散ったように見えて感激し、自分も4回生になって同じ仕舞を舞ってみたのですが、どのように見えたものだか……曲を汚してはいなかったでしょうかねえ。 とりあえずどっぷりと無常観には浸ってました(笑)
配布元:「物書きさんへ漢字100のお題」
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