++たらたら日記++

現在絶賛放置中。
感想等は基本毒吐き。
サイドメニューはプルダウン式です。
最近、コメントの表示に若干の不具合が出ていますが、
管理人にはきちんと届いています。

爆音映画祭

 舞台が終わると新宿に取った宿に直行。運が良ければ友人に会えるかも、だったのですがそれはかなわず。
 いままで一人であちこち出かけて安宿泊まりましたが、どこも値段のわりにまともでしたが……今回は値段相応(苦笑)ベッドのスプリングのひどさは床で寝たほうがマシだったかもと思わせるもの。
 あの辺りで泊まろうとするとどこも似たり寄ったりなのですかねえ。
 夜の新宿って、不案内な女一人がふらふら出歩くには敷居が高いですね。溢れかえる看板にすっかり気が引けてしまいましたよ。
 ずいぶん前に某トルーパーで新宿を舞台にした二次創作書いたけど、何にも調べずに知識ゼロで適当に描写したんだよね。いやあ、まったく違ったなあ、あっはっは。

 20日は吉祥寺バウスシアターで「爆音映画祭」
 の前に、ダンナにおつかいを頼まれて秋葉原へ。
 電車に乗って行ったり来たり。
 ヘッドフォンの接続コードが特殊な形状だということで、メーカー直営店へ。店頭に3種類しか見本が置いていないってどんななんだろう、BOZE。(ダンナに言わせるとその辺の店で売っているものは置く必要ないからそれでいいのらしい)

 吉祥寺って初めて行ったけど、なんか生活の香りがして落ち着く。妙に懐かしいというか、商店街の雰囲気が子どもの頃住んでた町に似てる。駅前でうろうろしていたら道を丁寧に教えてくれたお巡りさんありがとう。
 で、爆音映画祭。
 一週間続くイベントで、新旧、洋の東西を問わずいろんなプログラムを映画用ではなくライブハウス仕様の音響で流すという企画らしい。
 自分が見に行ったのは「映画美学校セレクションA」というプログラム。要するに映画専門学校の卒業制作ってことなんだろう。
 開始時間を間違えてちょっと遅れて入ってしまった。
 たぶん、これ読んでいる人が作品を見る機会は九分九厘ないだろうから、ネタバレ全開でいきます。

 一本目「爆撃機の眼」
 若人のアマ作品ということで多少青臭かったり形而上的だったりするかもと覚悟していたけれど……。
 ネクロフィリアに眼球フェチにホモに精神病患者に鋏……と、なんというかオンパレード。
 途中で真剣に嘔吐感に襲われてロビーに逃げ出そうかと思った。
 気色悪さも感動の一つだろうし、映画的には優れてるのかもしれないけど、つらいものはつらいんですよ。駄目観客でごめん。

 二本目「emerger」
 これは面白く見られた。
 わかんないといえばわかんないんだけど、なんかこう、感情の波を立たせてもらったというか。
 主人公であるちょっと男顔の主婦がだんだんと美しく見えてくるのは演技の自然さによるものかな。
 もう一人の主人公であるゲイの男も、見た目は平々凡々だけど、愚直なまでの真面目さが伝わってきて好印象。
 ラブホテルの隣りのマンションに住み、「セックスしたい」と出会い系に手を出しても男達に見向きもされない女。
 彼氏に捨てられ、町を探し歩く男。
 二人がホテルの一室で向かい合うとき、そこに愛は無いはずなのに、見ていてひどく胸がどきどきした。口づけの一つ、回す手の一つが切なくてエロティックで。
 結局男が勃たずに、セックスは成立しないのだけれど。
 背中から抱き締め、抱き締められる男と女の表情は、愛ではないけれど、確かに何か柔らかい感情が湛えられていて。
 終わった後も色々なことを思ったなあ。
 夫とは楽しく仲良くやっている様子なのに、誰かとのセックスにこだわる主人公に、首を傾げていたのだけれど、ずっとつけていたムチウチ用首ギブスと脚ギブスが、夫の趣味の渓流釣りに付き合っていたときの事故ということが開陳されて。
 自分のせいで怪我をした妻に遠慮を持つようになった夫と、夫が一人で出歩くようになったうえ怪我をした自分に触れてくれなくなったことを寂しく思う妻の間に溝が生じたのだろうか、とか。
 そもそもあの夫は本当はもう死んでいて、彼女が見る幻なのだろうか、とか。
 夫に与えられた怪我に固執してギブスをつけ続けていたけれど、寂しい男と心の傷を寄せ合うことによって、自分の現状を受け入れてギブスを外したのだろうか、とか。
 ホテルの部屋に浮かぶ幾多の男女の踊る幻影が、切なく美しかった。

 三本目「グラニテ」
 うん、綾野さんが音楽担当してるっていうから本命だったんだけど。
 そもそも音楽も歌もちょろっとだけだったから、エンドテロップに大仰に名前だすのもおかしいくらいで。
 内容は、なんというか「あーそー」としか言い様がない。
 20分足らずの小品とはいえ、ねえ。
 主人公の妄想の世界とはいえ、炎の描写の嘘っぽさには笑うしかなかった。
 精神を病んだゆえに炎に取り憑かれたのは死んだ父か、叔父か、幻の腕に悩まされる主人公か……といったところなんだけど。
 映像作品にしなくても、むしろ散文でよかったんじゃないかなあ。

 さて、驚いたのは終了して明るくなったら会場に40人ほどがいたこと。
 外に出ると、次のプログラムを待つ人たちが行列作ってたし。
 根っからの映画ファンとか、映像を勉強している人たちとかなんだろうなあ。
 そういう人たちが何十人も集まるところが東京だなあ、と。

 京王井の頭線に乗って渋谷まで出てから山の手経由で新幹線。なんか二日間でいろんな電車に乗ったよ。
2008年05月20日(火) (感想)

OR AND
スペースで区切って複数指定可能
<< 2008年05月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

最新の記事

OR AND
スペースで区切って複数指定可能

[Admin] [TOP]
shiromuku(fs6)DIARY version 2.30