映画村の後、見に行きました。 ダンナは見終わった後、普段の日曜の3日分くらい起きていた気がする、とお疲れ顔。 引っ張り回して付き合わせて申し訳ない。
るろ剣はもちろん綾野さん目当てですが何か?
原作連載当時、ジャンプは購読していたけど、ダンナは完全無視、私はたまにパラパラとめくるくらいでまったく人間関係&ストーリー把握せずという、ほぼまっさら状態。 そんな原作知らない人間としては、ひとつの作品として面白く見られました。 うっかり事前に映画雑誌で監督や出演陣が「ここをこんな風に頑張りました!」というのを読んでしまったので、「そうか、ここは頑張ったとこなのか!」とか影響されていた部分はあると思うけど(笑)
話の筋とか細かい部分部分のつじつまとかは、まあ漫画だからね、ということで。 とりあえずあれだけ作り込んだ画を見せられたら唸るしかないでしょ。 剣心がふらりと通り過ぎる祭りの描写で、ちらりと画面の端で出初め式みたいなはしご乗りを披露していて、そのもったいなすぎる努力にぶっ飛んだ瞬間ほぼ全面的に降伏です。どうも自分は見えないところにも全力で無駄に力を入れるぜ!的なこだわりを見せられると非常に弱い。
そして、健くんの剣心はしみじみと美しかった。 目の表情がすごく良かったです。 ダンナは、誰よりも睫毛が長くて厚くて女優さんたちが気の毒だったとか言いました(笑) 「剣心」から「人斬り抜刀斎」へと移り変わる様を、なんの効果もBGMさえも使わずに表現したのがすごかった。
キャスティングにはいろいろと異論もあろうけど、個人的には原作に思い入れ無いので問題なし。 左之介は本当に楽しそうに楽しそうに戦っていてよろしゅうございました。 あの厨房での戦いは、相手とのあいだに友情が芽生えてそうな感じ。途中から夫婦げんかみたいに見えたぞ。 斎藤一だけ、ちょっとルックス的に違和感があったんだけど、映画の中のあの立ち位置の存在としてはあれで良いと思えた。 ほかの役もみんな存在感が強い強い。 ある意味その役の持つ力の強さで押してしまって筋が凄まじい勢いで流れてしまったという気もするが。
んで、綾野さんのことですが。 なかなか最初から顔を見せる役をさせてもらえないねー、とダンナは言うが、何か勘違いしていないだろうか。別に今まで覆面男の役をやってきたわけじゃないのに。 ただ、ダンナにイメージとしてそう思わせる何かがあったということなんだろう。 (無表情であることを仮面のひとつと考えるなら大いに当てはまる) というわけで仮面の男、外印です。 絵に描いたような素敵悪役の観柳様に飼われている用心棒の一人。 でも明らかに素敵悪役っぷりの絵の中に溶け込んでいません。 いかにもオレはその他大勢のやられ役とは違うもんねオーラを出しながら勿体ぶって立っています。 この勿体の付け方って、松田賢二さんにはまっていた頃漁った出演作のひとつで、なんかものすごく強くて格好良さそうな浪人だったのに最後の最後であっという間にやられてしまって当時のファンに「ゴジラ出現シーン撮影用のプールほど広い心が必要」とか言われていたことを思い出す(笑) まあ、外印はきちんと見せ場があったわけですが。 ぶっちゃけあまりにも立ち回りが早すぎて目が追いつかない。もう2,3回見たい(笑) 健くんと綾野氏の身体能力が高いことはわかっていたけど、やはりすごいわ。 この立ち回りが他の観客にもひっかき傷を残せていればいいと思う。
これは紛れもなくアクション映画(多少リアルすぎてお子さまには勧められないレベル)だと思うけど、自分は道場の静かで柔らかく神聖な光の差す空気の描き方が好きですよ。
スタッフロール見て、山さき潤さんが出ていることに気付かなかったことに大ショック。
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