今頃荷造りしているはずだった。
あえて書いていませんでしたが、3月21日から開催予定だったフィギュアスケート世界選手権東京大会に行くはずでした。 21日、22日の予選と、23日のペア&男子シングルのショートの日程のチケットを持っていました。
今回の天災に見舞われたとき、いろいろな点を考えて、当然中止となるべきだろうと思いましたし、しかたのないことだと納得しています。
ふた月前から休みを押さえて、 ひと月前から宿を予約して、 スウェーデン国旗を買って、 防寒のためにちょっと上等のカシミアショールを買って、 入手してみればあまり使い勝手の良くないエネループカイロを買って、 貼る用と靴用の使い捨てカイロを買って、 折りたためる旅行カバンを買って、 世界選手権のムックを買って、 ウクライナとベルギーとウズベキスタンの国旗を楽天の買い物カゴに入れてタイミングを計ってポチする寸前にして、 …… あれやこれやと考えながら、準備を進めるのは、とても心の浮き立つ、楽しいことでした。 これだけでもう充分。
3泊分の宿をキャンセルした金額は義援金に突っ込んできました。 チケットの払い戻しは……まだもう少し先にして、しばらくはにへらにへらと眺めて、見ることができるはずだった演技を思い浮かべたいのです。
今の仕事を続けている限り、たぶん自分にはもう二度と生の試合を見る機会は訪れないでしょう(今回が本当に奇跡的な日程だった)。それは少し悲しいけれど、自分がこうして健康に生きていて、応援する選手たちが健康でいてくれさえすれば、それでいい。
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