++たらたら日記++

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フィギュア 吐き出し記事

 自分はもう少し自分の萌えについて正直に、無様に、吐露するべきじゃないのかと思うので、ここ数ヶ月の己の心情について振り返ってみたいと思う。
 長くなりすぎるだろうし、他の人が読んでも面白くも何ともないだろうから、ただただ自分のための覚え書きである。

 まず、前提として、自分はずっと前からフィギュアにだけはハマりたくないと思っていた。無関心ではなく能動的な回避である。
 自分がインターネットでサイト巡りを始めたころから、なぜか自分が見に行く先々のサイトで冬季になると日記がフィギュアの話題で埋まるところが多かった。いつしかメインそのものが取って代わったサイトもあった。
 そんなサイト主さんが、応援している選手の一挙手一投足に一喜一憂し、怪我をしようものなら端で読んでるほうがつらくなるくらい心を痛めている様子を見て、こんなしんどい思いをするなら、自分は決してフィギュアには近づくまいと思ったのであった。
 いまから思えば、野球、サッカー、柔道、その他、アスリートを応援すればみな同じ思いをするわけなのだが、なぜか自分のアンテナにはフィギュアファンばかり引っかかっていたらしい。

 そして、前提その2。
 この一年ばかり、自分にとって萌えているモノがないなあという自覚があった。
 好きなモノ、ハマっているモノはあるけれど、それらは自分の大人な部分、理性的な部分に働きかけてくるタイプのもので、熱狂、惑乱からは遠ざかっていて、少し寂しい思いをしていた。

 そして、それはやってきた。
 雷に打たれたように、と表現すればいいのだろうけれど、自分の実感としてむしろ、普通に道を歩いていて突然野良犬に噛まれたようなものだった。

 狂騒の数ヶ月。

 ちょっとしたきっかけで、まず萌えたのがアレクセイ・ヤグディン。
 彼は、自分にとっては、物語だった。
 元コーチとの確執、新天地への孤独な出奔、熾烈なライバル対決、つかんだ栄光と直後の引退。
 あまりにも話としてよく出来すぎて、これがフィクションなら執筆者にベタすぎると苦笑の一つも投げたい気分。
 いじわるな運命の女神というやつは本当に存在するのだろうと思えた。
 また、軍神を憑依させ、美の女神の寵愛を受けて、突き抜けた演技を氷の上に残す代わりに、文字通り骨身を捧げてしまったのだろう、とも。

 AYについては、もう全ての競技は過去のこと。結果はわかっているから心を痛めることもなかった。

 この時点で、自分は個人選手萌えであり、フィギュアファンを名乗る資格はないと思っていた。
 他の選手のことは見向きもせず、ひたすらAYの映像だけをあさった。

 一通りアマ時代の演技はあさり尽くして、プロ転向後の演技も100をこえる数を見て、いいかげん息切れして。
 ライバルとされていたEPの演技も主だったものは一応見て。
 そろそろ現役の日本選手とか見ておかなきゃな、とか思っていたとき。
 たまたまアドリアン・シュルタイスの演技を見てしまった。

 独特とか個性的とか不思議とか前衛的とか……まあ一言で言えば「変」なプログラムを滑る選手。
 その「変」さがツボにはまった。
 ただ当初、スケート選手として受け止めていたというよりは、アニメかゲームのキャラクターにハマるのと同じメンタリティであったことは否定できない。
 白すぎる肌とプラチナブロンドの髪のせいで、どこか作り物めいて見える外見もあって、強面の不思議ちゃんキャラクターを愛でてる気分。
 友人に「よりによって」といわれたけれど、「変」な異端キャラを好きでいる自分が、いかにも自分らしくて収まりがいい、と感じた。

 まだキャリアの浅い選手だから、動画数がそれほどあるわけでもない。
 有志が必死に訳をつけあうインタビュー動画なども見て、かなりのビッグマウスだということは知れた。
 同時に、練習動画などで、はにかみぎみの笑顔が可愛らしい、おとなしやかな好青年という面も見えた。

 だが私はこのころまだ、彼が五輪シーズンにスウェーデンの持つ1枠を争っていた、という意味を理解していなかった。そもそもスポーツ全般に対して興味ゼロだったので、「枠」ということそのものがわかっていなかったのだ。

 動画だけをあさることに飽き足らなくなって、一般サイトに手を伸ばすようになって、長年スウェーデンで孤軍奮闘していた選手クリストファー・ベルントソンとASがどんな状態に置かれていたのかを知った。
 KBファンたちの深く激しい悲しみが、自分にある種の覚悟を促した。とはいえ、今でも彼女たちの思いに触れるとたじろぐ。

 さて。
 この年齢になってまったく未知のジャンルに飛び込むというのは正直避けたかった。
 もう固くなった頭にいろいろと新しいことを詰め込むのは難儀に思えたし……
 新参者というものがどのジャンルでも忌み嫌われるのはわかっていた。
 とはいえフィギュアファンの新規への風当たりは予想以上だった。
 かなり葛藤というか自己嫌悪の時期もあったけれど、自分が無知であることに自覚的であり続け、謙虚でいるしかないだろう、結局。
 古参ファンによる「ニワカは選手をキャラ扱いしている」という非難は、自分にとってはまったくその通りというほかはない。自分はニワカのニにも達していないが。
 それでも、ちゃんと選手を選手として見られるようになりたい、という思いはあるのだ。
 今はダメでも、いつかは。

 ともあれ。
 いつの間にか、あれほど恐れていた「心配事」をごんもりと抱えてしまった。
 怪我をしやしないか、体調崩しやしないか、スランプになりはしないか、後輩に抜かされ、代表から蹴落とされはしないか、と。
 引退を本気で覚悟していたKBファンの切実な心配からすると申し訳ないけど。

 ASにハマったのはシーズン終了後で、結果のわかった動画を見て……という状態でいて。
 この秋、初めてリアルタイムで試合が行われ、結果を待ちのぞむという体験をすることになった。
 リザルトという数字の羅列の、その低さにへこんだりするのも、良いとこ探しをしようとするのも初体験。
 上がってきた動画の、選曲の意外さに驚いたり、動きのぐだぐだっぷりにがっくりきたり、いやいや磨いたらイイ感じになりそうと希望を持ったり、やっぱりスピードが足りなすぎるよと、他の選手の華麗な滑りを見てしまった目で情けなく思ったり。
 磨かれるよね? 去年のプロだってシーズン始めはわりとぐだってたのに五輪とワールドでばっちりだったんだから。
 NHK杯が楽しみであり怖くもあり。
 まあ、テレビ観戦だけどさ。
 ショートプログラム、どんな演技か早く見たいなあ。衣装はカッコイイから楽しみ。お髭がよく似合うワイルド衣装。ブロンドだと髭も金色なのな。

 この1〜2ヶ月の間に数年分の映像を見ているわけだけれど、ASほんとに顔が変わりまくってる。
 07−08シーズンの頃は突っ張った少年という感じだったのに、翌シーズンには大人びて、09−10にはすっかり男性になった。で、最近は写真でしか拝んでいないのだけれど、五輪シーズンとも顔が変わってる気がする。なんというか、穏やかで成熟した感じ。目がとても柔らかい。五輪という大舞台で大技を決めたことや、ワールドで十位以内に入ったことによる自信がそうさせているんだろうか。

 まあなんにしろ。HDDの容量確保して待ってる。
 祈ったところで何かが変わるとか思うほど若くはないけれど、それでも。
 怪我せず、悔いのない演技が出来ますように。ただそれだけ。
 それだけのことがどれだけ難しいか知らないけど。
 どうか。
2010年10月21日(木) (フィギュアスケート)

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