++たらたら日記++

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「サイケデリック・ペイン」大阪公演の思い出

 観劇してからもう2ヶ月近く経ってしまいました。
 書けなかった言い訳はいろいろあるのですが、言うても詮無いことです。
 とりあえず、それだけ間を置いても自分の中にまだ残っていることをぽつぽつと拾い上げていきたいと思います。

 そもそもロックというものは自分から最も縁遠いものでした。
 ロックとはどうも音楽の一ジャンルというだけではなくて、生き方であり、世界に立ち向かう姿勢であるらしい。「ロックな生き方」とか言われても、自分は生ぬるい性格だし宮仕えの身だし。純粋に音楽の話であっても、縦ノリより横揺れな曲のほうが好きだった。
 なわけで、かーなーり、不安を抱えて臨んだわけです。
 単に若い女性が大勢集まるであろう場所にノコノコ出向くということ自体気後れのする話なのですが……。
 場違いな場所、気後れのする場所に厚顔無恥に乗り込んでいくということがもはや自分の通常営業と化しておりますので。

 まあ、実際に会場に着くと、自分と同年代かもっと上とおぼしきご婦人がたが大勢だったので、それほど気が引ける思いはせずにすみましたが。
 東京公演はけっこう長い期間で、何度も足を運ぶ熱心なリピーターがいらっしゃることは知っていました。
 今日のアドリブはどうだったとか今日は誰がどこをとちったとかいう話を見るにつけ、うらやましさで歯ぎしりしておりました。
 自分は仕事の都合で一回しか見られないし。千秋楽のつもりだったのに追加が出て千秋楽じゃなくなったし。
 その一回でどれだけ自分の中に叩き込めるか不安でしたが、まあ成るようにしかならない。
 一体この観客の中に関東からの遠征組がどれだけいるんだろうというのが地味に気になりました。

 トライストーン先行で取った席はかなり上手側でしたが、前から4列目でした。最前列とかだとかえって舞台全体が見づらくなりそうなので、良い位置ではなかったかと。

 以下本編について。
 なんとDVDが発売されるそうなので、ネタバレ隠します。





 舞台装置は、手前と奥を区切る足場と電光掲示板がよく効いていました。
 でもそこに映るゲームキャラみたいなソフィには正直ちょっとイラッとした(笑) 本物のほうがずっと可愛いわ。

 主人公詩音の福士さんの舞台を見るのは実は二回目。前はテッペイこと本条こと内野さんを目当てに明治座で「蝉しぐれ」を見てきたのでした。超ベテランのお歴々多数の舞台で座長を務め、本格的な時代劇の殺陣を披露する様は実に堂々としていました。
 あと自分にとって福士さんというとのだめのクロキンで、どうもかなり落ち着いたイメージを持っていました。
 でも詩音を演じる福士さんは若いというか年相応というか、むしろ少年っぽい可愛らしさがありました。
 噂通り声が通るし、歌がお上手。そして横を向いた時の体の厚みが凄かった。

 んなもんで、綾野さんの体の薄さがなおさら目立つという。いえ、わたくしあのすっとした薄さが大好きですが。薄さというか、直線的なのに柔らかく細い線で引かれたような背中というか脇のラインがたまりません。6年ぶりに生で見てやっぱええのうと堪能しました。ええ、変態と呼んでくださってかまいません。衣装のトゲトゲ肩パッドとマントはそれはそれは良く似合っていましたが、それを付けると背中のラインが隠れるのが残念。
 そして斜め横から見るエラのラインも好きだなあとしみじみと。
 どうもここのところ親戚のおばちゃんモードばかり発動していてあまりときめきがなかったのですが、自分にもまだミーハーごころがちゃんと残っていたのねと実感しました。
 発声と歌については頑張ったなあ、と。
 正直福士さんとくらべれば細いし不安定ではあるのですが、mr.aのCDを聞くたびに頭抱えていたことを思うと本当に上達されたと思います。
 人間30過ぎてもまだまだ成長するんだなあ、なんて上から目線でつぶやいたりして。

 敵方のレディ・パンドラ様(ここはどうしても「様」は外せない)と男衆二人の面白三人組は普通に考えるとドロンジョ様ご一行なんだけど、なぜか私の頭の中ではプリンプリン物語のヘドロのテーマが流れ続けていました。あの脚線美のせいかも。はあん、それにしてもパンドラ様素敵だったわあ。

 天野さんとドクター鏡は、若い衆が集まったこの舞台を、しっかりとした舞台たらしめているという感じでした。
 とにかく登場すると拍手せずにはいられないという凄まじき存在感。
 あの扮装は夢に出るレベルだったし……

 自分は今までに3回くらいしか観劇に行ったことがなくて、舞台というものに慣れていない……と思っていました。
 けれど天使と悪魔の手勢が戦うアクションの場面において、(なかなか良い動きではないですか……)などと受け止めている自分が、不慣れな何かに相対している状況ではなく馴染んだものとして接しているということに気付きました。
 舞台上のアクションを見つめる自分の視線はヒーローショーの殺陣を楽しむときと同じでした。
 考えてみるとあれも立派な舞台、ライブです。東京ドームシティと映画村ならショーの中でもとりわけハイレベル。それを多いときは年に十回くらい出向いていたわけで、自分結構舞台慣れしてるんじゃん、と新発見。

 ストーリーは若者向けのノベルやマンガ、アニメにごろごろと転がってそうな感じがしなくもなかったです。でも気にならずに楽しめたのは熱演というか勢いに押され切ったのかも。

 ライブシーンですが、曲が始まりそうになると即座に立ち上がり、アナウンスされる曲名を聞いて歓声を上げている観客の皆様って……初見じゃありませんよね?
 関東からの遠征組か、大阪公演を既に観劇している人たちか……。
 なんだか本物の人気バンドのライブによくわからないまま連れてこられたような、ちょっと腰の引けた状態で恐る恐る手拍子していました。隣席のおとなしげなお嬢さんはずっとノーリアクションだったなあ。
 客席から投げ掛けられる歓声が役者名ではなく「詩音〜!!」「魁人〜!!」であったこともリアルバンドっぽさに拍車。
 まあだんだん慣れてきて、アンコールの頃にはノリノリで体揺すっていましたが、我ながらロックライブというよりゴーゴー喫茶の客のよう(行ったことないけど)。残念なおばさんです。
 終了後、少し後ろの席の自分と同年代らしき女性が荷物をまとめながら「人生初うちわ」と笑っていたのが印象的。

 なるべくネタバレは避けて通ってきたつもりだったけど「白魁人」なる単語は何度か目に入ってしまい、見ながらそれをヒントに何となく終盤の予想を立てたけれど、ある程度当たりある程度ハズレ。
 とにかく、綾野さんで見たいとずっと思っていたシチュエーションを(しかも生で)見ることができて感無量。黒のそれはだいぶ前に見たので、白で見たいとずっと願っていた。

 最後のDr.鏡のオチ(?)で、ああ、もしかしたら魁人はリナちゃんのこととっくに気付いていたのかもしれないとしみじみ。
 ……の直後で思考が18禁方面にスライドし、己に嫌気が差しました(苦笑)

 フィナーレ&アンコールがたっぷりでよかった。疲れているだろうにこれでもかと楽しませてくれる演者に感謝。

 終演後、入り口前の大型ポスターを写メに取ろうと群がる人たちに加わりパシャリ。
 階段には最終公演を待つ人たちがすでに列を作っていました。
 千秋楽を見たいとは思えども、券のない身では如何ともしがたく。
 あちこちで会話の花が咲いているのを羨ましく思いながらホールを後にしました。

 そのすぐ裏手にある神社で千秋楽の成功を祈願。
 そのまま主人の実家へと向かい、ネットを封印したため、レポを書く機会を失い、気がついたらほぼ2ヶ月でした。ちゃんちゃん。

 ……って、一期一会のつもりで出かけたのに、まさかのDVD発売とか(笑)
 関東のほうでは鑑賞会の企画も持ち上がっているようですが、指をくわえつつおひとりさま道を邁進していくとしましょう。
2012年11月19日(月) (感想)

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