前回の記事を読み返すと、醜いというより、全体的にポエミーでキモい。 そして、も少しポエムを吐き出す。
ニースワールド男子の結果を見て、一瞬ゆううつになったけれど、すぐにパトリックは強いなあとしみじみ思った。調子が上がらなくても、大崩れしない。それこそがチャンピオンの資格なんだろう。常に一定以上の結果を出す……それはどんなにか難しいことだろう。
試合後、覚悟したとおり、点がおかしいの大合唱。 おかしいと思うのならおかしいんだろう。 真実は人の数だけあるんだろうし、さ。
そんなやさぐれた気持ちのときに見た新EX。 泣いた。 演技の美しさもだけれど、観客が大きな拍手をおくっていたことに泣いた。 新EXを来季の競技用プロに、という声も多いようだけれど、自分はそうは思わない。 競技となれば、ジャンプの成否や転倒への危惧、スピンやステップのレベルをずっと気にしながら見なければいけない。 この美しいプロは、無心にその世界に浸っていたい。ただまっすぐ滑る、それだけで胸の奥が震える、神々しくさえある演技をただ見ていたい。
ワールド後に思ったあれやこれやを書こうと思っていたけれど、前回いろいろ書いているうちに、なんだかもう忘れてしまった。 思い出せないのなら、きっとどうでもいいことなんだろう。
今日こそは日記を書こうと思っていたその日に、クラールコーチ辞任のニュースが飛び込んできた。驚いたし、正直不安だけれど…… 好きな選手とコーチの訣別を最初に体験したのがアドリアンのそれだから(苦笑)、あれを思うと大概のことは気に病む必要ないんじゃなかろうか。 バンクーバーでやめるとか、その後も継続を明言しなかった時期があったらしいことを思うと、来季の話が聞けるというのはしみじみありがたいことだと思う。 不安、だけど、きっと大丈夫だよね。
明日……正確には今日、国別対抗戦を見に行く。男子はフリーの日。 とあるブログで、パトリックにブーイングをしようと呼びかけていた。ISUに対する抗議の意思表明らしい。当人は結局諸事情で観戦できなくなったらしいけれど、賛同者がブーイングを行うかもしれない。 それをかき消すような大声を上げてこようと思う。 周りの人たちが顔をしかめるくらい傍若無人に声を上げようと思う。 パトリックを歓迎している、応援している人間がいる、ということの、ささやかな証明。 そうさ、テレビの音声に拾われるくらいの声を上げてきてやるさ。
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