月食っつったって、小雨で見えなかったよ。
日本ではまもなくフィギュア全日本選手権で、落ち着かない方も多いかと思いますが、一足先に国内選手権が終わったスウェーデンでは早々と、来年1月の欧州選手権に出場する選手について公式発表がありました。
男子はクリストファー・ベルントソンとアドリアン・シュルタイス。(2枠) 女子はヴィクトリア・ヘルゲッソン。(1枠)
たぶん世界選手権の出場選手はこの欧州の結果を受けて選考されるのでしょう。
シュルタイスファンとして嬉しくないはずはないのだけれど、複雑な思いがある。 コンディションが万全ではない、ということを知ってしまったから。 無理をしないで欲しいという気持ちはあるけれど、夏から怪我を抱えているということを表立てることなくシーズンを戦ってきたのだから、当人は覚悟し、決意をしているんですよね、とっくに。なら、見てるしかない。 ……正直、怪我と聞いて腑に落ちた。スロースターターで体力不足な人とはわかっていても、ジャンプがなかなか決まらないし、スピンなど悪化していたから。痩せすぎ&色白すぎも気になってたので病と聞いて納得した。でも病名をまったく明かさないのはまだ心配の種。
今回の選考について複雑な気持ちなのはもう一つ……。 SWE男子シニアの新鋭、アレクサンダー・マヨロフが問題提起してくれた。 今季に入ってからの試合成績でいえば、シュルタイスは3番手なのだ。 マヨロフくんは国内選手権までにジュニアグランプリシリーズで銅メダルを一つ、ISU公認の国際大会で金メダルを二つ勝ち取っている。そのうちアイスチャレンジではベルントソンと直接対決して勝っている。 ベルントソンは銀一つ、銅二つ。 シュルタイスは、何もない。
そんな今季の成績を鑑みられず、国内選手権の成績だけで選考されたであろうことに、マヨロフくんは怒り、異議を唱えている。 もっともなことだと思う。
ただ、まあ、文句言ったのがフェイスブックの中で、(ピー)系の言葉使っちゃって、それを外部に持ち出されてメディアの記事に貼られて、謝罪となったのはアレだけど。 こんな形で日本で名前が広まるとは……。 マヨロフくん、今季はジュニア世界選手権で頑張ろうよ。
まあ、とんだドタバタだったんだけど、マヨロフくんの言にも一理あるわけで。 ……ちょっとひるんでしまうわけなんだよね。 アディの欧州での成績が悪かったらどうしよう。彼への風当たりはどうなるんだろうって。
でも、アディは覚悟を決めているはずだし。 少しずつ成績を上げてきたし。 いざというときの勝負強さ、心臓の強さはたいしたものだし。 (関係ないけど、強心臓なことと繊細であることは両立すると思う)
この間友人に偉そうに言ってしまったけれど、実のところは自分自身に何度も言い聞かせてきた言葉をもう一度繰り返そう。 目の前の試合をただ待ち、結果をありのままに受け入れよう。 それ以前に、まず、彼が試合をする機会を与えられたことを喜ぼう。 ……いや、与えられたのではなく、勝ち取ったのだと思おう。 国内戦で2位となったのは間違いなく彼の力なのだから。 さっきまで弱気になっていた自分に喝。 欧州で素敵な演技を見せて、ぜひ東京へ来てください。
うん、自分がキモイな。
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