12日に休日出勤分の代休もらって、ふたたび上村松園展に行ってきました。 最終日ということでそれなりに混んでいたので展示替えのあった作品を中心にさらっと流し見。 展示後半期の目玉はやっぱり「焔」でしょうな。 源氏物語の登場人物、光源氏の愛人の一人、身分も誇りも高い六条御息所を題材。嫉妬に狂い、生き霊となって光源氏の正室・葵上をとり殺してしまうのですな。 能の狂女を題材にした「花がたみ」の横にどーんと置かれるとどっちもサイズ大きいこともあって、そこだけ異様な空間(笑) 衣装が蜘蛛の巣柄というのは前から知っていたけれど、改めて見ると藤の花も意味深長。藤の蔓は力が強くて、巻き付いて支えにしていた木を絞め殺してしまうこともあるという。 自分は六条御息所を扱った能楽「葵上」が好きで、SSのネタに使わせてもらったこともあります。 別に嫉妬に狂ったことも誰かを殺したいほど憎んだこともないけど、誰でも女の心の内側には何かのきっかけで燃え上がる激しい情動が隠されているのではないかと思えるし、だからこそ、時を超えてこの物語が愛され続けたのではないかと。 音声案内によれば、「焔」を描いた後、松園は心が穏やかになるのを感じたそうで。
常設のコレクション展も見た。おっぱいはトイレに似ていた(意味不明)
地下鉄降りて美術館へ行くまでのあいだに、お店から良いお出汁の香りが漂ってきて、お腹が減ってたことに気付いてつい入ってしまった。生湯葉鍋定食頼んだけど、本当にお出汁が上品で良いお味だった。ちょっと幸せ。
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