よくできた映画でした。 ウェルメイドという言葉がぴったりくる、笑って泣ける、心温まる作品でした。
自分は「ジャニーズ、なにそれおいしいの?」な人間なので、見に行ったのは出演者関係なく、予告がとても面白そうだったからです。他の方の感想も好感触だったし。 まあ、客席は若い女性でいっぱいでしたね。意外に、いかにも映画好きな世代のおじさまもチラホラしていましたが。 そしてお嬢様方の、「大奥」の予告への食いつきっぷりは凄かった(笑) 大奥の予告はずっと前から流れてるけど、今までもったいぶった文字ばっかりで、今回初めて映像流れてた。ロビーに等身大パネルが立ってたので、それにもキャアキャア言ってた。二宮くん以上に黄色い声浴びていたお兄ちゃんがいたので検索したら大倉忠義くんだと。うん、わからん。
お話は、働くシングルマザーと幼稚園の息子の前に、タイムスリップした江戸時代のお侍さん(旗本直参だそうで)が現れて、なんだかんだでお侍は母子のとこにやっかいになることになり、「奥向きのこと」を引き受けているうちにパティシエの才能に目覚める、というもの。 まあ、ストーリーはわりとシンプル。となると、いかに描写を丁寧にするかということなんだけど、ほんと良くできてた。 ちょっとしたシーンが笑えて笑えて。 拾われた直後、お風呂をいただいた後のお侍さんがスウェットに落ち武者ヘアーという図の破壊力といったら。上映後、「ショックすぎる!見たくなかった!」と叫ぶお嬢さんが彼氏に笑われてた。 笑えるシーンだけじゃなくて、生活習慣や考え方の違う人と人が次第に距離を狭め絆を結んでいく過程が少しずつ積み上げられていって、温かい気持ちになった。
ところどころ「あれ、ちょっと話飛びすぎじゃね?」と思われる説明不足なところがあったんだけど、エンドロールがNG集およびカットされたシーン集になっていて、ああやっぱりそういうシーンが入るはずだったんだよね、という感じ。尺の問題かな。 ちなみにNG集は必見。かわいい。
いやでも泣いたな。いかにも泣かせにかかってくる作品見てもあまり泣かないけど、これは泣いた。いろいろわかってても泣けた。 アイドル目当てで映画館に足を運ぶとして、こんな小品ながらも匠の作に出会えたら、幸運というべきでしょうね。
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