先々週、ダンナと見に行きました。 えっと、一言で言えば、楽しく観られました。 自分はあまり戦国〜安土桃山時代(というか日本史全般)について興味がないというか知識がないので(レキジョが聞いたら憤慨しそう)どうだろうと思ったのですが、話の運びがとても丁寧だったのでなんとなくわかった気になって見られました。説明が多くてテンポがのろいという説もありますが、個人的にはむしろ有り難い。 ちなみに原作は未読です。気にはなっていたんだけど。
若干、野村萬斎氏の資質に頼りすぎな感はありますが(笑) 他の人だったら田楽のシーンどうする気だったんだろう。 飄々としてつかみ所が無くて、頼りがいもないのに何故か人の心を捉え、どこかに秘するものを持つ武将像が実にはまっていました。 ていうかやっぱり男は背筋が伸びてるとそれだけで男前度最低でも三割増しだね。声が凛としているとさらに倍率ドン(笑)
周りを固める面々も個性的でよろしうございました。 主人公長親の幼なじみで苦労性、戦場においては漆黒の魔人なんてかっこいい二つ名を持ってる正木。 豪快で戦い大好き、腕っ節自慢の柴崎。 自称軍略の天才だけど戦未経験の若造、ゆきえ(漢字がわからぬ)。 萬斎さんがインタビューで周りが濃いから自分はその中に居場所を見つけるだけで良かったというのがよくわかる。
ただね、城主の息女、甲斐姫だけがね……。お転婆という面は充分出ていたけど、若造が一目惚れするような天女のごとき姫様っぷりだったというとちょっと……。 でも考えてみると今の若い女優さんで戦国の姫様がはまる人っているのかしら。 最近大河も見ていないから、具体例が思い浮かばない。 なにせこの人なら天女のごとき武辺者やれそうだと思い浮かぶのが若い頃の栗原小巻とか島田陽子とかどれだけ遡ればいいんだという……。 「映画女優」という言葉そのものがもう死語なんだろうか。
本当なら去年秋に公開予定が、水攻めシーンが東日本大震災を彷彿とするので延期になったとか。 そのためか、あしだまなちゃんが小さい小さい。 水が押し寄せるシーンの構図で、とあるブログで古い特撮へのリスペクト(大魔神とかゴジラとかガメラとかその辺のことだと思う)が強すぎることをいかがなものかと書いていたけれど、この映画のメインターゲットがそんなウンチク持ってると思えないので気にするだけ無駄だと思います。ま、自分はちょっと怪獣映画っぽいとは思ったけど。
映画のラストで劇中に出てきたそこかしこが現代に名残をとどめているのが映し出されて親切だと思いました。ていうかこれ丸々フィクションじゃなかったのか(←おい)
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