8月29日(土) 長い一日だった。
5時前に起きて、始発電車に乗って、一路東京へ。 スカイシアターが閉鎖されて、初めて新しい屋内劇場、Gロッソへ。 一応前売券制度らしいんだけど、けっこう当日券で入れるという噂だったので、当たって砕けろな心構えで(苦笑)
一回目のショー開始1時間前、かつ当日券販売開始の9時半には到着しておりました。いままで手作り感満載な屋台(違)で整理券配ってたのに、ジオポリス入り口に立派な専用の券売り場窓口が出来ていた。 劇場前からぞろりと続いていた握手会券&撮影会券の行列とは別に、やや短めの当日券の行列に並んでいると、所謂「大きなお友だち」なお姉さんが、私の前に並んでいた(やはり「大きなお友だち」の)お姉さんに「券が余ってるんですけど」と声を。その場での交渉が枚数と希望時間の違いで決裂したところで、手を挙げた私。 結局、前売り券を買ったけれど急用が出来てしまったというお姉さんから定価で譲っていただきました。席番号を見ると、某所で「見るならここで」と言われていた列。「良い席ですよ、前が通路で邪魔にならないし」とお姉さんも保証してくれました。……たぶん色々情報仕入れて頑張ってゲットした良席でしょうに、見られないのは残念だったでしょうね、お姉さん。
実は関東住まいのMさんとご一緒するはずだったのですが、諸事情で一人で見ることに。
Gロッソの中は結構な急勾配。舞台もかなりの高低差でした。 椅子の感じとかは普通の映画館とかと同じでしたね。空劇の吹きさらし鉄板よりはだいぶ快適で、お子さん連れには楽だと思います。
席や施設がどうこうという以外に何かが前と雰囲気がひどく変わっている、何だろう……と考えていたのですが、後になって気付きました。売り子さんが居ない。 おせんにキャラメルではないですが、始まるまでの待ち時間に通路を縦横に行き来しながらパンフやポップコーン、お楽しみセットや飲み物などを売り歩いていたお兄さんお姉さんの姿が見えない。……いや、自分がギリギリに入場したから、本当は存在したのかもしれませんが。
実のところ、Gロッソ公演第一弾が悪評だらけで。 噂によれば、主人公側が出てくるまで待たされすぎ、オリジナルキャラ(主人公の身内キャラ)出張りすぎ、映し出される映像が席によってはまるで見られないetc. 毎度ショーを楽しみにしていた子供が終了後終始無言のまま帰宅したというエピソードにはやばいと思いました。 それが第二弾になると、打って変わっておおむね好評。 期待して席に着けるというものです。
以下は公演内容バレッバレです。 全面的撮影禁止になっちゃったから、ある程度書いておかないと忘れてしまう。
とういわけで、「シンケンゴールド見参! 海中決戦之幕」いざ開演!
まずは黒子二人と、ヒロちゃんの代わりにいつもMCしていたお姉さんがピンクの黒子姿で登場。桃色の黒子……略して桃子ってアレ? 黒子さん細かったので一人は女性だったかも知れない。動きがコミカル。 桃子さん(笑)の口上。ここは海水浴場という設定のお知らせ(どうでもいいが第二弾は10月頭までやるのに海ネタを引っ張る気なのか?) そこへのしのしと「海水が混じって酒がまずい」といいながらあらわれるアヤカシ様ご一行。「せっかく子どもたちが大勢いるんだから三途の川の水かさ増しましょう」という薄皮太夫の一言で観客恫喝タイム。いやー、ドウコクさまとかナナシたちの造形、半端なく怖いもんで子どもたち泣きまくり。 そこへお約束、ヒーロー登場。 えーと、屋内劇場での公演は映画村とかのほうが一日の長があるので、第一弾のボロかすを聞いて、参考にすりゃええのにと思っておりましたが、今公演はだいぶ研究の成果があらわれていた感じ。 薄幕垂らして映像投影し、変身シーンを演出していました。 映画村になくてGロッソにあるものといえば高低差。殿の最初のダイブには会場が大きくどよめきました。 他のアクションも高さを上手く利用し、また屋内ならではの照明などの演出を織り込んで、見栄えのする戦闘シーンが繰り広げられました。
一通り戦ったところで、今回のメイン敵さん、タコ入道登場。(なんかどっかで見たようなデザインなんだけど思い出せない) タコ墨攻撃が文字を打ち消し、モジカラが通用しない! そこへ「俺の出番だ!」と第六の男登場。 居合いの表現、巻き戻し&スローリプレイには笑った。 敵を一時撤退させ、得意満面意気軒昂なゲンタ。 海水浴場各地にアヤカシ出没との黒子の報に「俺一人に任せとけ」 が、殿は「お前はここに残れ」と。 納得できないゲンタに殿は侍のなんたるかを説く。 シリアスなやりとりの後ろで、薄幕に映る海水浴場の景色の中にチラチラと動く点が一つ。 あれれ?と思いながら見ていると徐々に大きくなり、やがてタコ入道の姿に。「しむらーうしろーうしろー」状態。 ゲンタの後ろを取ったタコ入道はサカナマルを奪い取り、海にポイ。 殿が敵を引き受ける間、ゲンタはサカナマルを求めて海中へ。
さて皆様、これより本日一番の見せ場、海中決戦の一幕でございます。 薄幕にポコポコゆらゆらと泡が映り、宙吊りのゲンタがスルスル降りてまいります。 ゆるやかに手足を動かしつつ「さー かー なー まー るー ちゃ〜〜 ん」 それを追うタコやナナシも宙吊りで。「まー て〜」 ご親切に「ここ→」と表示が映し出されたサカナマルを見つけたゲンタ。 「さー かー なー まー るー とっ た どー」 タコ「とー らー れー たー どー」 そしてサカナマルを奪い合うジタバタもすべてスローモーション。 タコは最後に墨爆弾をお見舞いするも「はー ずー れー たー」 もう、笑いすぎてお腹痛い。
さて、全員集合するも、追い込まれ大ピンチ。 早くも声援の飛び交う中、桃子さんの掛け声で「ガンバレ」の大合唱。 ああ、あれだけ大きな応援が響くと嬉しくなる。 ヒーロー復活。そして黒子さんたちが運び込んだ陣幕を背景に名乗り。 乱入してきた十臓と殿は一騎打ちへ。 一旦退場したかと思えば、席の後ろのほうから物音が響く。 振り返ると殿と十臓がそれぞれ左右の通路を駆け下りてくる。 そして中央横の通路で激突。 自分の席の目の前で殿と十臓さんが鍔迫り合いをしてくださいました。
ニノ目以降の巨大戦は薄幕に映し出されました。タコ墨vsイカ墨の戦いはイカに軍配が上がったようです。 改めて殿がゲンタを六人目として受け入れ一件落着と思いきや、ドウコクさまたちの乱入で、乱戦状態の中エンディングが流れ「つづく」
あー、面白かった。 子どもたちも自分が見る限り満足げな様子。なによりなにより。
酔いどれていないドウコクさまは妙にテンション高めでした。「ナナシ、カモーン!」とか言っちゃうし。黒子に釣られて欽ちゃん走りしちゃうし。 うむ。次は灰色の黒子服着たグレ子さんにも登場していただきたい所存。
握手会と撮影会はカメラ解禁。 撮影会レッドさんは相変わらずいい仕事してます。子どもさんの背丈に合わせてポーズを変えたり、手にしている小物に合わせて剣をショドウホンに持ち替えたり。 なんかね、見ててちょっと泣けてしまったです。ここに幸せの一つの形があるなって。家族でお出かけというハレの日に、ヒーローと出会うという非日常の体験をして、それを家族に見守られて。 スシチェンジャーを手に「一貫献上!」ポーズをビシッと決めたお子様には思わず拍手してしまいました。 和服を着こなしたお姉様がお一人撮影会に参加して、唐傘を剣に見立ててレッドと切り結ぶポーズで撮ってました。
上京の本来の目的の用事まで少し時間があったので、昼を急いで掻き込んで(それでも昼間から焼酎一杯引っかけたが)、残りわずかとなっていた当日券を買って、二回目公演を観劇。 今度はだいぶ前の席だったので、子どもたちの反応を楽しみつつ見ました。 タコ入道が薄幕の上をちょろちょろ動いてるときは、あちこちで指さしていて面白かった。
撮影会のとき写真の受け渡しで妙に滞ってるなと思って、二回目の時はスタッフの動きを注視してました。 どうやらデジカメによるデジタルプリントに切り替えたもよう。 ポラロイドカメラのフィルムが生産終了したという話はだいぶ前に聞いていて、どうするんだろうと思っていたので当然の成り行きでしょう。 カメラを2台用意して、5枚分写したところでメモリーカードをプリンタに差し替えて印刷、という手順のようでした。以前は丸い透明ケースに入れて渡していましたが、紙製のフォトフレームに入れる形に変更。二つ折りにされて渡されたフレームを開いて写真を見る子どもたちの表情がなんともいえず嬉しげで、見ている方もにやにやがうつりましたよ。
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