以前、CS点けっぱなしにしていて最終回だけチラリと見て以来なんだか気にかかっていた「蛇姫様」がまた放送するというのでとりあえず5話まで一気見。 なにこれすっげえおもしれ〜!! ……失礼いたしました。 お家乗っ取りを狙う城代と姫君の攻防、城代一族の無謀に刀を抜き追われる身となった若者とそれを助ける訳ありげな旅一座の女、藩の取りつぶしを狙うご公儀隠密……と、もうベッタベタなんだけど、ベタだけあって、ツボを押さえまくり。追い追われ、謀り謀られ、画面にぎっちり緊張感。 役者さんたちもみんな素敵な厚みと品格。1972年の作なのでドーラン厚塗り目元べったりだけど、見慣れてしまえばそれもよし。 主役の旅一座の女・お島は三浦布美子さん。名前知らなかったので検索したけど、長唄や三味線を得意とされていたらしく、劇中でも披露。奔放で婀娜で情の深い、いい女を表現されていました。 相方の若旦那・千太郎は今は亡き田村高廣さん。水も滴るいい男っぷり。 他にもお姫様はあくまできりりと美しく、兄を思い主を思う娘は健気で可憐、敵役の首魁は重厚で、その手足となる息子も強烈な存在感、旅一座の座長は酸いも甘いも噛み分けた風体。千太郎抹殺を命じられ追いかけながら、彼に惚れ込み味方となる浪人もいい味。思わず検索したら沼田曜一さんて方、特撮にも出ていらしたらしい。 演出も気が利いていて、客の一人も映さないのに、旅回りの役者になった千太郎に贔屓筋からのぼり旗が届き、その数が見る見る増えていくことで人気が出たことをわずかの間に表現したのには爆笑しました。 主人公側圧倒的劣勢状況最悪なところで終わってしまって、続きの放送が待ち遠しくてかないません。
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