まだまだ書き終わらない個人的イベント。
8月5日(月) ダンナの会社で京都の懐石の席を安くあっせんしていたので、高雄の川床での夕食に自分の両親も誘った。 送迎バスもあったけど、車で行くことにして、両親は途中の二条駅で拾うことに。
で、当日早めに出て何をしたかというと、京都国際マンガミュージアム(以降えむえむ)で「百物語の館」なるイベントが開催されるというのでそれを聞きに行ったのだった。 要するに大学の研究室の学生さんによる怪談語りである。
ダンナはえむえむは初めて。 諸星大二郎原画展が藤田和日郎セレクションに切り替わっていたのでまずはじっくりと見学。 前回の高橋葉介セレクションのとダブってるのもあった。縄文少女とか。 でも、全体に少女の絵が多かった高橋セレクトに対して、竜児女とか闇の鶯の山母が選ばれていて、大人の女性率が高い感じがしたのが選者による違いというものでしょうか。
百物語の会場は和室。普段は畳の上には上がれない部屋で、えむえむが元小学校なのでたぶん作法勉強の場所だったんだと思う。 学生さんたちがいろいろと飾り付けに工夫して、衣装もそれっぽくして、雰囲気づくりに頑張っていました。地獄図がかけられていたり、髑髏の照明が置かれていたり。 語り手の学生がうつむき気味にしずしずと出てきて、経典のように折りたたまれた文章を朗読……したのですが、一人目のお兄さんが後半噛み噛みで、退場時に演出じゃなくリアルショボーン状態でうなだれていました(^^;; ちなみに内容は渡辺綱と鬼の腕の話。 二人目のお姉さんは凄くアニメ声で、許婚が生まれ変わった話。やたら男に都合がいいというか娘さんが気の毒だったけど昔の話だしこんなものかと。 三人目のお姉さんは現代の話。3つの中では唯一ゾッとする系。表現のブレのせいで状況が分かりにくかったとダンナがうるさい。そこは雰囲気で聞いてりゃよかろうに。
百物語終了後、両親との待ち合わせまで少し時間があったので、自由行動として、私は特集展示のバレエマンガの部屋へ。 今はどうだか知らないけれど、自分が子供のころは小学館の学年別漫画雑誌などに、必ず一つはバレエを題材にした漫画が載っていたものだった。今思うとかなりトンデモというかいいかげんというか行き当たりばったりなものもあったけど。貧乏な母子家庭の少女(←当時の漫画のほぼお約束)がトウシューズ欲しさに牛乳配達でお金を貯めて手に入れた…と思ったらそれはお金持ちの少女が見ていた夢で、病弱なお嬢様はまた踊りたくなったわと河原で衣装つけて舞っていたら穴に落ちて行方不明になって、知らない人(もちろんバレエ関係者)に救助されたら記憶喪失になってた代わりに病気の設定がどっか行った、とか。 まあそんな漫画に触発されて小学生の時に数年バレエを習っていたこともあるんですけどね。どへたくそでしたが。 そんなこんなの記憶を蘇らせつつ、バレエそのものについての展示やバレエマンガの系譜を楽しく見ていましたら、建物全体を揺るがす雷の轟音と雨音。 実は私もダンナも雨女に雨男なので、またやっちまったかな……と。 でも両親ピックアップしたときにはやんでてよかった。
車を走らせて、どんどんと山の中のほうへ。 同じ川床と書いても「ゆか」だと鴨川べり、「とこ」だと貴船や高雄なのです。なんでか知らんけど。 豪雨で川が増量してだいぶ濁っていたけれど、床自体は屋根があったし、じきに暗くなったので実はあまり問題なし。 懐石料理をいただきつつ、メインは舞妓さんの来訪ですよ。 テーブル一つ一つに回ってきてくれてお話をして、写真も撮らせてもらえました。 小唄に合わせた踊りも披露されたけど、母が小唄を一緒に口ずさんでいた。楽しげだったので、誘ってよかったとしみじみ。
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