++たらたら日記++

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「ヴェネツィア展」「高橋由一展」

 別に特段美術が好きというわけでもないのに、けっこう足を運んでいるのはなんでなんだろう。行けるときに行ける場所で何かやってると、やっぱり見ておかないと損だと思っちゃうのかな。

 文博こと京都文化博物館でやってるヴェネツィア展を見に行ったのはもう3週間前のこと。
 博物館の展示だから、美術品並べるというより「ヴェネツィア」という都市を主人公にして関連するあらゆるものを集めまくってるという感じでした。
 ムードを出すためか、各小テーマごとの題字兼説明板がキラキラするタイル(またはタイルっぽいシール)をびっしり貼り付けて裏からライトを当てるという凝ったことをしてました。
 とりあえずヴェネツィアの象徴が羽の生えたライオンだというのは覚えた。
 でーんと据えられた邸宅の模型が面白かったです。
 ところで、ここでも音声ガイドを借りたのですが、ちょっと面白い形式。
 ヘッドホンの先にペンがついていて、一緒に渡されたシートに印刷された番号もしくはサムネをタッチすると聞こえる、という。軽いし楽。ガイドの長さも程良かった。テーマ曲(辻井伸行氏作)も載っていて、何もないときは鳴らして聞いていた。
 常設展で置いていた羅城門の模型も面白かったです。

 昨日は「日本一有名な鮭」の謳い文句に惹かれて高橋由一展に。
 とにかく洋画を日本に普及させるんだ、という情熱は伝わってきました。
 正直、全体的にあまり自分の琴線には響いてこなかったけど。
 高校の時とか同級生が美術の時間に描いていた油絵がいくら塗り重ねてものっぺりとなるのを見ていたので、あの再現性はすごいなあとは思いました。(ちなみに自分は日本画選択)

 そういえば書くのを忘れていたけれど、祇園祭山鉾巡行の日に、ぶんぱくの横通ったら「平清盛展」が最終日だったので見てきました。
 ちなみに大河ドラマのほうはまったく見ていないです。
 高校の時は日本史も選択してなかったので、中学校の時の歴史の授業と、高校古典の平家物語と、大学の時の能楽部でやった仕舞いくつかがささやかな知識です。
 展示はなるべくわかりやすいように工夫が施されていたと思います。人物関係を示すパネルがあちこちにあったり、歴史上のトピックスを要所要所にニュース報道っぽく張り出したり。
 厳島神社に奉納したというお経は豪華だった〜。
 そして、その夜なじみの店で飲んでると、その展示の関係者という人が隣に来られたので、乏しい知識総動員していろいろお話しさせていただきました。
 その方によれば大河はかなり歴史的に見てしっかり作られていて周りでは評判が良い、らしいです。
 よく報道される視聴率の悪さとのズレってなんなんでしょうね。自分が読みに行くあちこちのブログでもおおむね好評なんですけど。


 さて、今日は小雨降る朝の烏丸界隈をふらふらと。
 生カステラで一部で有名らしい和菓子屋のカフェでボーッとすごしたり。
 正直、仕事のことでだいぶ心身ともに煮詰まってきていたので、こういうのもいいかも。
2012年09月18日(火) (日記)

映画「メリエスの素晴らしき映画魔術」「月世界旅行」

 さしてコアな映画ファンでなく、SFファンでもないのですが、なんとなく「人の顔した月に弾丸ロケットがブッ刺さっているビジュアル」は見たことがあるわけで。
 それが映画黎明期の作でありSF映画の祖であるくらいはなんとなく知っていて……。

 というわけで、大阪のシネ・ヌーヴォに彩色版「月世界旅行」と作者メリエスと作品についてのドキュメンタリーを見てきました。
 ちなみに「ヒューゴの不思議な発明」は見ておりません。

 定員29人の小さい方のスクリーンだったんだけど、13人も入ってましたよ。今まで3人とか5人とかばっかだったので新鮮。

 メリエスさんって、言葉のあやとか比喩じゃなく、本当に舞台の奇術師だったのね。
 この人にとって映画は自分所有の劇場に観客を呼ぶための見せ物の一環だったわけで。
 たまたま撮影機械の故障で生じた映像上の早変わりを皮切りに、重ね撮りなどを駆使した初期の作品は、ごくシンプルにエンタテインメントに満ちていた。
 作品はどんどんと大がかりになっていって、スタジオは採光のために総ガラス張り……ってどこの温室だよそれ。
 ドキュメンタリーで次々と映し出される作品の断片を見ながら、なんというか19世紀末の舞台ってこんな感じだったのか〜と。
 水着みたいなの着たお姉ちゃんたちがずらーっと並んでダンスして、月やら星やら怪獣やらの大きな作り物がぶら下がって、女神様の格好したお姉ちゃんが宙吊りになって……。
 それらは自分にとっては前世紀……いや、前々世紀か、の記号的なイメージ、ノスタルジックなデザインにしか過ぎないけれど、その当時の人々にとっては最先端の楽しみごとだったわけで。
 目一杯想像や憧れをかき立てられる夢の時間だったんだろう。

 でも世紀が変わって、権利とかがいいかげんだった頃の話だから、複製の無断上映、盗作・模倣作の乱立、それらに追い上げられる焦りからの粗製濫造、同じような作品ばかりによる観客の飽き。戦争。
 そして何よりも、科学技術の発達が想像を追い抜いてしまったことで、メリエスの作る映画の輝きは失われてしまった。
 で、メリエス作品に限らず、状況が変化して売れなくなると、作品があっさり廃棄されていったというのがなんというかもう。
 (NHKだってわずか30年前までビデオテープをガンガン再利用していて作品残していないんだよね。または海外に流出させたり)
 ドキュメンタリーの終盤は、今や稀少品となったフィルムをいかに復元したかの話になります。

 そして、上映された「月世界旅行」彩色版。
 正直、今の自分の目からすると、あまりにも他愛のない映像。
 非常に帝国主義的で、月まで行って、月星人殺戮しまくるし、ラストでは月を踏んづけてる銅像だし。
 でもこれがなければ、自分が見たあの作品もこの作品も存在しなかったわけで。
 年月って不思議。
2012年09月11日(火) (感想::映画・DVD)

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